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仙台・女川を再訪問-震災直後の調査から半年を経て

金曜日, 10月 21st, 2011

2011年10月、岩手県一関市の耐震診断セミナーで講師をさせていただいたホームズ。一関市で耐震活動をされているA設計さんとは、数年来のお付き合いだそうです。東京の勉強会にも積極的に参加される勉強熱心なご夫婦で、この熱心なリーダーの下に熱心な方々が集まり、セミナーは盛況に行われました。

さて、せっかく一関に来たホームズは1日滞在を延ばし、震災直後に調査した仙台地区と女川地区を再調査することにしました。

仙台市内は落ち着きを取り戻し、瓦礫は集積所に集められるなど片付けは進んでいましたが、農地などは塩害のため手付かずで荒れていました。これからの再開発に期待したいところです。

女川市への移動には、無料化されていた高速道路を利用しました。本来は松島方面への観光の幹線ですが、今は大型車両が多く、趣きが異なっていました。石巻あたりだったでしょうか、援助のための行列なども見られ、まだ生活が安定していない人々が多いことを実感しました。

女川地区に到着。高台から見渡すと、横転したRC(震災被害の記録として残されることになっている)以外は瓦礫処理が進んでいます。静かで美しい入り江を囲んでいたはずの小さな漁業の街は重機の音が鳴り響き、完全に変わり果てていました。今もなお、再開発計画も決定していないとのこと。行政の遅れも目立ちます。仮設住宅への希望者の全員が受け入れられるのは、来年の春だということです。

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女川では仮設住宅も見学しました。工期の短縮や快適性の向上など工夫を凝らした仮設住宅もあるようですが、立地の不便さから、高齢の被災者の苦労が偲ばれます。ご苦労は多いと思いますが、せめて寒さ厳しい東北の冬を乗り切れる断熱性の高い住宅が提供されてほしいものです。

長年、耐震にかかわってきて、多くの地震被害を調査してきましたが、今回の津波の被害はあまりに大きすぎて、自然の前の無力さを思い知ることとなりました。どんなに補強しても防げない被害はあります。ただ、今回のような被害を今後「想定外」とすることはできません。津波を防ぐことはできませんが、地震に備えることはできます。東北の光景をしっかりとその目に焼きつけたホームズは今まで以上に、耐震の重要性を呼びかけることでしょう。