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警報も鳴らず、長~く大きな横揺れでヒヤっ。 その理由の”深発地震”とは?

木曜日, 6月 11th, 2015

去る2015年5月30日、土曜日の20時23分、多くのみなさんも感じられたと思いますが、長~くて、おおきな横揺れがありました。
あれ、いつもより長くない?というところで、念のために火の元や家具を確認された方も多かったのではないでしょうか。
いつもとは違う・・・、不安を感じさせる揺れでした。

さて、その地震の正体は・・・、すでに報道もされていますが、ここにあらためて。

まず、マグニチュード 8.1!
気象庁の観測史上、歴代2位の規模だそうです。
こんなにも規模が大きかったのに、緊急地震速報(警報)も鳴りませんでした。
その理由は、今回の地震の特徴で、震源がなんと東京-青森の距離にも匹敵する682Kmと非常に深かった。気象庁では、震源の深さが150kmを超える場合には、緊急地震速報を発表しないシステムなんだそうです。

2011年の東北大震災と数字で比較してみます。

東北大震災(2011年3月11日) マグニチュード9.0 震源深さ  24km
今回の地震(2015年5月30日) マグニチュード8.1 震源深さ 682km

深さがオーダーで違います。この深さ、防災科学技術研究所の岡田義光理事長は「地球内で起こり得る場所としては最深部に近い」とコメント。

そんな深い(遠いところ)で発生したにも関わらず、東京都や神奈川県では震度5強が観測されました。これは異常震域と呼ばれる現象で、震源深くで発生した地震波が、固い太平洋プレートのなかを減衰せずに陸地側に伝わるからとのことです。また、長周期地震動が観測され、都内の高層ビルではエレベーターが停止するなどの状況もありました。大きな被害がなくて何よりでした。

今回、気象庁は、緊急地震速報(警報)について、「震源が浅い地震であれば、震源からの距離が遠くなると震度が弱くなるという性質を使い、各地の震度を計算し緊急地震速報を出す。しかし、深さが150キロを超える地震であれば、震源からの距離が遠くなると、震度が弱くなるという予測式では精度よく計算できなくなる」と話し、「現在の技術では限界がある」と記者会見しました。

大地震は起こってほしくないですが避けられない。ただし、私たちには”備える”ことができます。
最近、火山活動や地震活動が最近、にぎやかなせいか、ホームズの会社にも耐震診断のお問合せが増えています。
耐震診断と補強工事で、お手伝いをしていきます。

参考:平成27年5月30日20時24分頃の小笠原諸島西方沖の地震について (気象庁)
http://www.jma.go.jp/jma/press/1505/30b/kaisetsu201505302230.pdf